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テンキー付き、デュアル・ポインティング付キーボード搭載!
180度オープン可能、広視野角・狭額・アルミ天板の15.6インチノート ※
DELL Latitude 5511 レビュー(Core i7-10850H 搭載)
Comet Lake-H設計の Latitude 5511 をレビューする。(規制モデル名: P80F)。Latitude 5500の筐体デザインをそのまま踏襲したプラットフォームチェンジ・モデル。第10世代Coreプロセッサ(ハイパフォーマンス版のHシリーズ)を搭載する、狭額15.6インチ・ビジネスノート。ディスプレイは非光沢・広視野角(解像度1920 × 1080)が選べる。180度ディスプレイが開けるヒンジ構造が特長。発売日は2020年5月19日。
法人向けモデルであるが、個人ユーザーが購入することは可能(注文は個人名の記入でOK)。※キャッチコピーの内容や解説はレビュー機に基づいており、選択した構成により違いがある。
寸法は幅: 360 mm × 奥行き: 236 mm × 厚み: 23~25 mmのくさび型 。 DELL公称の重量は 約1.89kgだが、レビュー実機の測量では1.995 kgだった。光学ドライブは搭載していない。
実機をチェックしたところ天板はアルミ素材、パームレストと底面はポリカーボネート(工業プラスチック)のようだ。ディスプレイの項目で「Aluminum」有りと無しの表記があるので、アルミ天板はオプションかもしれない。要確認!
今回のレビュー実機では、Core i7-10850Hを搭載。単体GPUの搭載は無く、内蔵グラフィック仕様となっている。ストレージではPCI Express接続で高速のNVMe SSDを搭載している。装備しているUSB Type-C端子では、「USB3.2-Gen2 、Display Port 、Power Delivery、Thunderbolt 3」に対応。有線LANではガビット・イーサネット・コントローラー (1GbE) を搭載。無線LANではWi-Fi 6(第6世代の無線LAN規格)が選べる。
180度ディスプレイが開けるヒンジ構造なので、外部モニタを多用しているユーザーなら扱いやすい。
日本語キーボードでは「ポインティング・スティック」と「タッチパッド上部のクリックボタン」がセットになったタイプ(デュアル・ポインティング)。テンキー付き。2段階調光が可能なバックライトキーボード機能を備えている。
Dell Power Managerで設定すれば、「Express Charge」により、バッテリー残量0%から80%まで1時間で急速充電できる。またAIによる最適化機能(Dell Optimizer)も搭載されており、ユーザーの作業方法を学習し、スタイルに合わせて継続的に調整を行い、生産性をアップする。
レビューに関する、注意事項
当レビューでは、手元にある実機を情報のベースにしており、DELLサイトの情報と照合させて検証している。標準搭載の範囲は明確には分からない。ユーザーのカスタマイズ選択や、メーカーの仕様変更により ” レビュー実機との差異 ” があることをご了承いただきたい。
2020年9月論評 Comet Lake (Hシリーズ) |
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※2020年9月30日時点のレビュー。本製品の発売日は2020年5月19日である。
カスタマイズと拡張性
このLatitude 5411では【 Comet Lake-H 設計 】を採用しており、レビュー時点の構成例として以下のような選択肢が見られる。ただし、販売の構成ごとに選択できるパーツが制限されている。
第10世代Coreプロセッサ(Hシリーズ)
- 第10世代 Core i5-10300H
(4コア / 8T、8MBキャッシュ、2.5GHz / 最大 4.5 GHz) TDP 45W 【UHD グラフィックス 】 - 第10世代 Core i5-10400H
(4コア / 8T、8MBキャッシュ、2.6GHz / 最大 4.6 GHz) TDP 45W 【UHD グラフィックス 】 - 第10世代 Core i7-10850H
(6コア / 12T、12MBキャッシュ、2.7GHz / 最大 5.1 GHz) TDP 45W 【UHD グラフィックス 】
選択できるディスプレイ
- 15.6インチ 非光沢 ディスプレイ(解像度 1366 × 768) 広視野角??
- 15.6インチ 非光沢 ディスプレイ・広視野角(解像度 1920 × 1080)
拡張性について
- メモリスロット×2基実装
※DDR4 メモリ-2933 MHz 、最大サポート: 64GB(32GB×2) - M.2スロット×1基実装
※NVMe SSD(PCIe Gen3x4)、1スロットでType 2280 / 2230対応 - 2.5インチベイ×1基実装
※HDD搭載サポートあり、NVMe SSDとのデュアル構成も可能
カスタマイズの留意点 / 備考
調査時点における情報であり、搭載できるパーツは時期により異なる。拡張性については設計上での解説も含んでおり、DELLが注文サポートしていない場合もある。自己におけるパーツの換装や増設はメーカー保証対象外。
Latitude 5511が装備するインターフェース
Latitude 5511が装備する端子をチェック。オプション選択があるので、実装されるインターフェースは各々異なっている。SIMカードスロットやSCスロットがオプションに該当。まず手元のLatitude 5511実機を一例としてみてみよう。(USB Type-C端子が対応しているインターフェースについては後述する)
左側面では、「電源コネクタ、USB Type-C端子、USB3.2-Gen1 端子」の配置。続いて排気口が配置されている。
右側面では、microSDカードスロット、その下段にオプションのmicroSIMカードスロット、ヘッドセット端子、USB3.2-Gen1 端子×1基、USB3.2-Gen1 端子(PowerShare対応)×1基、HDMI端子、ギガビットイーサーLAN端子、セキュリティロック・スロットを配置。
総じて装備端子はわりと豊富な方だと思われる。ただ、microSDカードスロットというのは、サイズが限定されてしまい扱いにくい。
補足 : このUSB Type-C端子が対応する、インターフェースを確認
USB Type-C端子が対応するインターフェースは、厄介なことにPC製品によって様々である。何に対応しているのか知る必要があるが、DELLが公開している情報が媒体によってマチマチ。つまり、一部だけみると情報が抜けていることが多い。そこで、「クイックスタートガイド、DELLサイト製品ページ、オンラインマニュアル」から、情報をすべて収集して判断する。USB Type-C端子の対応インターフェースにはオレンジ色の線を引いた。
まずクイックスタートガイドではUSB 3.1の表記が間違い・・というか古い呼称。それと、記載されている「USB3.1の10Gbps」というのはUSB3.2-Gen2 のことである。・・おいおい
USB Type-C端子の対応インターフェース情報が、クイックスタートガイドでは一部抜け落ちているようなので、以下、2つのマニュアルも参考にする。
同じ製品のマニュアルなのに、統一性がなくなんというハチャメチャぶり。
まとめると、対応するのは「USB3.2-Gen2 、Display Port 、Power Delivery、Thunderbolt 3」ということだが、DELLサイトの製品ページは「オプションのThunderbolt 3」というワケワカラン表記が見られる。腹立つわ~。念の為、購入時には最終構成で確認しておいたほうがいいだろう。
インターフェースの補足説明
※2019年2月、USB Implementers Forum(策定団体)によってUSB規格の名称が変更された。以前、「USB3.0、USB3.1-Gen1」と呼ばれていたのが「USB3.2-Gen1 」に変更。そして「USB3.1-Gen2」は「USB3.2-Gen2」に変更。過去にアップしたレビュー記事では修正を入れないのでご留意を。
- USB Type-Cは単なるコネクタ形状の規格であるため、どの転送規格に対応するかは各々異なる
- PowerShare対応とは、PC起動なしでUSB充電用に使える機能
- USB3.2-Gen1 (旧名称:USB3.1-Gen1)の転送速度は「5Gbps」
- USB3.2-Gen2 (旧名称:USB3.1-Gen2)はUSB3.2-Gen1の2倍の速度で、「10Gbps」
- Power Delivery(USB PD)とは、USB電力拡張規格のこと。市販のPD対応ACアダプターを使うことができる
- 初心者向けに、周辺機器とつなぐ端子の知識を、パソコンの接続端子(シリアルバス規格)で解説
- ディスプレイと接続する端子の知識を、パソコンのディスプレイ端子で解説
デザイン ~ アルミ天板に狭額ディスプレイ
実機を確認したところ、天板にはアルミ素材を採用していると思われる。サンドブラストの梨地加工。アルマイト加工でさらっとした手触り。 ※アルマイト加工(陽極酸化処理)とは酸化皮膜を生成させる表面処理で、これにより耐食性と耐摩耗性が向上する。
改めてDELLのカスタマイズをみると、ディスプレイ欄で「Aluminum」と書かれたものとそうではないものが混在しており、アルミ天板はオプション要素かもしれない。記載のないのもはプラスチックか?・・ほんと、標準とオプションの境がよくわからない。
天板中央には少し窪んだ状態でクローム調のDELLロゴが配置されている。
Latitude 5511の筐体では、天板がアルミ素材、パームレストと底面がポリカーボネート(工業プラスチック)となっている。ノートPCの筐体素材については話しが長くなるので、以下の関連コンテンツを参考に!
基礎知識 : いろいろある!ノートPCの筐体素材
- ポリカーボネート(工業プラスチック PC+ABS) ※パームレストと底面の材質
- アルミ筐体(どの部材がアルミ?)※アルミ削り出しを除く ※天板の材質
前面デザイン
前面のデザイン。底面側の曲面にスピーカーを配置。2W/ピーク2.5Wのスピーカだが、出力のわりにサウンドはまずまず良い。
前面の右端にバッテリー・ステータス・ライトを配置。
左右側面のデザイン
左側面の外観。装備端子は奥側にあるので、ケーブル接続時には邪魔になりにくい。エアフローでは左側面の排気となっている。
右側面の外観。こちら側に装備端子が多い。LAN端子は差し込んだときに開口するギミック。
背面デザインと、180度オープンのヒンジ構造
背面には端子や排気口は無し。両側に2つのヒンジ(蝶番)を配置している。
ヒンジの構造により、ディスプレイは180度開くことが可能。外部モニタをつなぐときは、ディスプレイを伏せることができるので、結構重宝されるギミックだろう。
ヘアライン加工が施されているメタル・ヒンジなので、少し贅沢感あり。
底面カバー
底面ではコの字で吸気口スリットを配置。スタンドゴムは4箇所。Latitude 5500のデザインを踏襲しているLatitude 5511であるが、底面は変更されており吸気口のスリットは控えめになっている。
底面全般は内部アクセスのためのカバーになっている。端子部分を含むトレイ型のカバーではないので、比較的開けやすいカバーだが、引っ掛けているツメを剥がすヘラなどが必要なので、初心者にはややハードルが高いだろう。内蔵するバッテリーでは「3セル・51Whr、4セル・ 68Whr、4 セル 68Whr Long Life 、6セル 97Whr」などの選択肢がみられる。
DELLサイトにて分解マニュアルがダウンロードできるので、分解手順を知ることができる。ただし自己責任の作業であるため、当サイトでは推奨していない。ネジを外し底面カバー全体を外す工程になるが、肝となる作業は多数に引っ掛けてあるツメを丁寧に外していくことである。無理に力を加えるとツメの破損につながるため、パテ用のプラスチックヘラが必需品となる。いくつか幅の異なるヘラを取り揃えるとよい。
排気口は底面側にも及んでいる。
ACアダプタ ~ 90W(コネクタ・DCプラグ)の場合
この写真のは90WのACアダプタ(コネクタ先はDCプラグ)。コネクタ先が電源LEDライトになっている。ACアダプタからPC側へつなぐケーブルは比較的細めだが、ジョイント式のAC電源ケーブルは太めなので取り回しはよくない。実物を測量したところ、アダプタ本体は270g、AC電源ケーブルは93gだった。※AC電源ケーブルは一般的に市販されているメガネ型3P(通称ミッキー型 / IECコネクター・60320-C5)なので、市販品への変更は可能。当方では細めの市販ケーブルを予備にストックしている。
DELLのカスタマイズを見ると、USB Type-Cコネクタの90W ACアダプタや、130W ACアダプタの選択肢が確認できる。
ディスプレイ ~ 15.6インチ 非光沢・広視野角(1920 × 1080)の場合
左右は狭額で、スタイリッシュなフレームレス・デザイン。今回レビューしているLatitude 5511は、非光沢・広視野角(1920 × 1080)の場合である。
解像度1366 × 768の仕様も選べる。Dell Latitude 5511 セットアップと仕様ガイドによれば、1366 × 768も「広視野角」(WVA)と記載されているが、DELLサイト製品ページには記載されていない。とにかく実機がないので、解像度1366 × 768搭載時の視野角は不明。
15.6インチに「1920 × 1080」
高解像度で細かい表示になるため、DELLの初期設定および推奨設定では125%拡大になっているが、掲載写真では拡大なしのドットバイドット表示(100%)に設定し直している。見え方や感じ方には個人差はあるだろうが、15.6インチに「1920 × 1080」はドットバイドット(100%)表示でもわりと実用的で、玄人ユーザーはわりとこの組み合わせを好む傾向にある。細かい見え方になるが、人によっては許容範囲であろう。長時間のテキスト読みで疲れるようなら、適宜に拡大設定をすればいい。拡大時に発生する一般的な「にじみ問題」がネックであるが、軽減する機能も付いている。※ディスプレイの見え方に関しては、視力や好みの違いにより意見が分かれるので正解・不正解はない。
ディスプレイ基礎知識
ディスプレイベゼル ~ プライバシー・シャッター
ディスプレイベゼル上部の中央にWebカメラとマイクを内蔵。両サイドの穴はマイクの内蔵。セキュリティ機能として、Webカメラにはレンズを物理的にふさぐ プライバシー・シャッター 付き。上のレバー(Safe View スイッチ)をスライドすることで開け閉めできる。
DELLサイトによれば、オプションでIR(赤外線カメラ)を搭載できる。マニュアルをみると、この実機の状態よりももっと横長の黒バーが配置されるようだ。IRカメラを搭載しWindows Helloを使うことで、覗き込むだけでログインできる。キーボードでパスワードを入力する手間が省けるハンズフリー機能。
ディスプレイベゼル下部には、クローム調のDELLロゴを配置。ただのプリントよりも少しは見栄えがいい。
広視野角~ LG PhilipsのLGD05E6 パネルの場合
広視野角パネル。DELLではWVA(ワイド・ビューイング・アングル)というワードをよく使っているが、直訳の通り、単に「広視野角」を指しているだけ。さらに絞り込んだ液晶パネルの種類(駆動方式)までは触れていない。駆動方式まで公表している例はごく稀である。このLatitude 5511実機の場合、DELLでは公式にパネルを公表していないが、とりあえずこの実機では、液晶パネルにLG Philips(LGエレクトロニクス製)の【 LGD05E6 】を採用。 検索したところIPSパネルであることが分かった。
広視野角だと、極端な角度から視聴しても、色ムラや色調反転などの色度変移が起きにくい。複数人で観るようなシチュエーション、つまり様々な角度から視聴する場合にも好都合。ただARコーティング(反射防止加工)が無いからだろうが、斜め角度からだと画面に陰が載りやすい。やや半光沢ではあるが、一応、非光沢画面なので目に優しく、長時間用途のビジネスに向く。
ディスプレイ基礎知識
- 広視野角とは : 液晶パネル(TFT液晶)の駆動方式
- ディスプレイ表面処理 ~ 光沢(グレア)と非光沢(ノングレア)
デュアルポインティング、テンキー付きのキーボード
「ポインティング・スティック」と「タッチパッド上部のクリックボタン」がセットになったタイプ。つまり、デュアルポインティング。テンキー付きのキーボードで、2段階調光が可能なバックライト機能を備えている。テンキーがあるため、一部狭まっているキーがあるが、著しく小さいキーはないし、Enterキーもそこそこサイズをキープしている。テンキーの上部には電卓機能がダイレクトに行えるキーが配置されている。なお、キーボードでは英語キーボードの選択肢もみられる。
カーソルキーは小さいが、段差のある配置なので使いにくさが軽減されている。page-upとpage-downの位置が邪魔くさいが、間隔が広めにとられている。Enterキー周りのキーはやや小さめ。
左側。全角半角キーは小さくなっていないので良し。
「ポインティング・スティック」と「タッチパッド上部のクリックボタン」がセット。デュアル・ポインティングと呼ばれている。
ホームポジションの様子。
タッチパッドに、上下それぞれに配置されたクリックボタン。クリックの手応えはちょうどよい感じ。DELLサイトによれば、NFC(Near Field Communication)タグ リーダーを右側のパームレストに内蔵させられるとのこと。
左上に配置された電源ボタン。棒状のLEDライトが点灯する。マニュアルによれば指紋認証リーダー統合型の電源ボタンを搭載できるそうだが、今回は無しのノーマル電源ボタン。
バックライト・キーボード機能を搭載。Fn+F5を押すごとにオンオフおよび、2段階の調光可能。薄暗い会議室や、寝室などとっさの使用でも室内照明を点けずに操作することができ、わりと重宝する機能である。
機能がオンのときは、キーに触れると自動的に点灯する。しばらく操作をしないと自然に消灯する。
これはDELLの他モデルでも流用されている汎用的なキーボードであり、キーボード単体での使用感は別ページにてまとめて紹介している。パーツ限定の共通コンテンツであるが、詳しく知りたい方は以下のリンク先を参考に。被写体は過去にレビューしたLatitude 5500であるが、キーボードのパーツ自体はLatitude 5511と共通である。掲載画像サイズが特大になっているので細部までチェックしてみよう!
【パーツ詳細はリンク先にて → Latitude 5500 (P80F)で選べるキーボードパーツ】
Latitude 5511 レビュー機の構成詳細(Comet Lake-H 設計)
手元にある実機のスペック、および機能の実装について解説する。構成の一例として紹介しており、ユーザーの選択により構成は異なる。特にベンダー(部品メーカー)は各機で異なるのでご理解の上、参考にされたし。
レビュー実機ではCPUに第10世代 Core i7-10850Hを搭載、単体GPUの搭載は無く、内蔵グラフィック仕様となっている。。SKハニックス製 16GBメモリ×1枚搭載。ストレージはMicron製NVMe SSD(2200S)の512GBを搭載。液晶パネルにLG Philips(LGエレクトロニクス製)の【 LGD05E6 】を採用。 検索すればスペックが調べられるが、広視野角のIPSパネルと表記されていた。
Latitude 5511のプラットフォーム(Comet Lake-H 設計)
Latitude 5511が採用しているプラットフォームは Comet Lake-H である(2020年4月に発表)。第10世代Coreプロセッサのハイパフォーマンス版(Hシリーズ)を搭載する。プロセスルールは14nm。ポジションとしては、CoffeeLake Refresh / 第9世代Core-Hシリーズ (2019年~)の次世代にあたり、本格的なゲームユーザーやクリエイター向けの高性能CPUとなる。ワイヤレスLANにおいてWi-Fi 6へ対応、そしてメインメモリーではDDR4-2933までサポートが上がっている。
ターボ・ブースト・マックス・テクノロジー 3.0を搭載。従来のターボ・ブースト・テクノロジー2.0よりも、シングルスレッド時の高クロック化が可能となった。また、Thermal Velocity Boostへ対応しているモデル(主にCore i7)だと、CPUの温度や電力に余裕があればターボ・ブースト・テクノロジー2.0以上のパワーを引き出す。つまり、上位モデルでは、自動クロックアップにおいて起因する機能が2つあるということ。
ノート向けの第10世代Coreプロセッサ(14nm)としては、Comet Lake-Uは TDP 15W の低消費電力版で、Comet Lake-H は TDP 45W のハイパフォーマンス版。プロセッサ・ナンバーでは上2桁の10は「世代」を表し、残りの3桁は管理ナンバーで数字が大きいほど上位の傾向にある。Core i7-10850Hのスペック
第10世代 Core i7-10850Hのスペック詳細。6コア実装 / HTテクノロジーによって12スレッド動作。12MBキャッシュ、定格クロック数 2.7GHz / ターボブーストで最大 5.1 GHz。TDP(熱設計電力)は45Wで、15WのUシリーズよりは電力が高くなる。内蔵グラフィックとしてインテル UHD グラフィックスを統合している。
初心者向けCPU基礎知識
- 基本的なCPUのスペック : 動作周波数(GHz)や、キャッシュメモリ、TDPなど
- 定格内の自動クロックアップ(最大~GHz)の、ターボ・ブースト・テクノロジーとは
- PCの複数同時処理! ~コア/~Tという、マルチコアとマルチスレッドとは
- CPUに統合された、内蔵グラフィックとは
ネットワークとストレージについて
デバイスマネージャから、ネットワークコントローラをチェック。およびストレージについて。
ネットワーク
レビュー実機では、無線LANにはオプションであるインテルWi-Fi 6 AX201 160MHzを搭載。Wi-Fi 6(第6世代の無線LAN規格)なので、IEEE802.11axに対応する。Wi-Fi 5(IEEE802.11ac)から通信速度が向上し、「複数端末環境における通信の安定性」、「接続する端末の省電力性」で向上している。他にはQualcomm QCA61x4A (802.11ac)や、Wi-Fi 6 AX201 のBluetooth無しのパターンなどがあり、いくつか選択肢がある。
有線LANではインテル l219-LMなので、ギガビット・イーサネット・コントローラー (1GbE) である。サーバーを構築している環境でも安定した速度が期待できる。
ネットワーク基礎知識 【 有線LAN と 無線LAN規格 について 】
ストレージ ~ PCI Express接続で高速のNVMe SSD
続いて上記の画像を参照。ストレージに、Micron製の2200S NVMe SSDを搭載している。(M.2スロットに512GB NVMe SSD搭載。フォームファクタはType 2280 / Gen3 x4)。パフォーマンスはこの通りで、シーケンシャルリードでは2961MB/sという爆速。一般的にSATA接続のSSDではシーケンシャルリードが大体500MB/sあたりだが、PCI Express接続のNVMe SSDとなるとその速度は圧倒的で桁違い。
なお、ベンダーは供給時期により異なり、SSDには個体差もあるので、あくまでこの実機に限った一例である。ちなみにSATA SSDでもすでに及第点の速度のため、一般的な操作でNVMe SSDとSATA SSDの差は体感しにくい。
M.2スロットに搭載されるSSDについて
Dell Optimizer ~ AIによる最適化機能
いわゆる、AIプラットフォーム の搭載。ユーザーの作業方法を学習し、スタイルに合わせて継続的に調整を行い、生産性をアップするシステム。例えば、バッテリーの日常的な電力消費や充電パターンを最適化したり、サウンドシステムを自動的にチューニングし、バックグラウンド・ノイズを抑えたり発話音量を調節したりする。
Dell Power Manager(v3.6.0) ~ 電源・温度の管理アプリ
レビュー時点では、Dell Power Manager(v3.6.0)が搭載されている。電源プロファイル管理や、静音性(ファン速度)・温度・パフォーマンス(処理速度)のカスタマイズがここで行える。このシステムは、インテルDynamic Tuning Technology(インテル DTT)に基づいたチューニング機能である。
バッテリー情報の「バッテリ設定」では、「バッテリーの長寿命を優先するか・・、寿命よりも急速充電」を優先するか・・・、そのバランスを取るか・・」という選択ができる。バッテリー残量0%から80%まで1時間で急速充電する機能「Express Charge」の設定もここで行える。この実機ではSMPというメーカーのバッテリーが内蔵されていた。
機能のカテゴリは以下の通り。なお、バッテリーの種類によっては、利用可能な設定が制限される場合があるとのこと。
- バッテリー情報 (充電レベル・状況・正常性のモニタリング)
- 高度な充電 (バッテリ寿命の最適化~寿命を延ばす設定)
- ピークシフト (バッテリおよびACの使用スケジュール~AC電源に切り替えるタイミング設定など)
- サーマル管理 (システム温度およびファン設定~低温・静音・高パフォーマンス優先など)
- バッテリエクステンダ (バッテリ消費の最小化~CPU処理速度を低下、画面輝度など抑えるなど)
- アラート設定 (電源アダプター・バッテリー・温度に関するアラートをサポート)
※購入時期により、Dell Power Managerのバージョンが更新されている場合がある。
※ちなみに、当サイトのベンチマークテストでは、最適化(標準設定)にしている。
さらに詳しく 【 DELL Power Manager(電源・温度の管理アプリ)のレポート 】
Core i7-10850H搭載時、Latitude 5511のパフォーマンス
今回のLatitude 5511における本格ゲームのベンチマークテスト結果。Core i7-10850H搭載時の参考に。ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター やラストレムナントを1280×720解像度でプレイできる性能があるようだ。以下、ゲームタイトルのリンクをクリックすると、当方過去のレビューPCと比較できる。
2020年9月論評 Comet Lake (Hシリーズ) |
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ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター (1280×720 標準(ノートPC) DirectX 11 フルスクリーン) |
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ラストレムナント~2009年 (1280×720 フルスクリーン) |
74.94 |
ゲームのベンチマークテストについて
- バッテリー駆動では著しくパフォーマンスが下がるので、ACアダプタは常時接続している。
- 電源管理(Dell Power Manager)を、最適化(標準設定)にしている。
- PCの排熱性能(冷却システム)によって、CPUやGPUのパフォーマンスに影響がでるため、純粋にそのCPUやGPUだけの性能とは言えない。(ポテンシャルを引き出していない場合もある)
- CPUに統合されている内蔵グラフィックの場合(単体GPUの搭載なしの場合)は、ビデオメモリを持たないため、メインメモリが代用される。そのため、搭載メモリによってパフォーマンスが左右されやすい。
- 3Dゲームでは美麗な描写処理を担うグラフィック(GPU)の性能が重視されるが、CPUも軽視できない。炎、煙、風、速度などの自然現象をシミュレーションする物理演算(エフェクト)や、プレイヤーが操作しないキャラクター(NPC-non player character)を動かすのは人工知能(AI)であり、それはCPUが担っている。ゆえにCPUの依存度はゲームの処理内容による。
Core i7-10850Hのレンダリング・パフォーマンス
このLatitude 5511で搭載したCore i7-10850Hのパフォーマンスをチェックする。ベンチマークテストはCINEBENCH R15によるレンダリングだが、比較するのはパソ兄さんが過去にレビューしたPCにおけるもの。(重複するCPUでは最高値だったものを残している) 。オレンジ色のバーが今回のCPUのスコアである。なお、CINEBENCH R15の結果がCPU性能の全てではないのでご留意を。
マルチスレッドでスコアが1212。6コア実装12スレッド動作がかなり影響しており、数年前のデスクトップ向け上位CPU(Core i7-6700、7700)を確実に凌駕している。Core i7-8750HやCore i7-9750Hとは大差ないようだ。
CINEBENCH R15ベンチマークテストとは
ドイツMAXON社の3DCG作成ソフト「CINEMA 4D」をベースとしており、レンダリングにかかった時間などでスコアが算出される。CPUを100%稼働させるので「CPU性能指数」の目安になり、コア数が多く(スレッド数が多く)高クロックのCPUほど短時間で処理できる。主にマルチコア環境での参考になる。搭載GPUの影響はほぼ受けない。
【CINEBENCH R15ベンチマークテスト ~ 過去レビューPCとの、マルチスレッド比較 】最新情報など、詳しくはDELLサイトへ
Latitude 5511のレビューは以上。ここで紹介した実機は一例の構成であり、ユーザーの選択や販売時期により異なる。紹介した内容がすべて標準搭載というものではなく、購入の際はオプション搭載があることを留意していただきたい。
Comet Lake (Hシリーズ) |
狭額15.6インチノート。非光沢・広視野角(解像度1920 × 1080) 選択可。天板はアルミ素材、パームレストと底面はポリカーボネート。デュアル・ポインティング、テンキー付き。バックライトキーボード機能を備えている。180度ディスプレイが開けるヒンジ構造なので、外部モニタを多用しているユーザーなら扱いやすい。光学ドライブは非搭載。 レビュー実機では、Core i7-10850Hを搭載。単体GPUの搭載は無く、内蔵グラフィック仕様。ストレージではNVMe SSDを搭載。装備しているUSB Type-C端子では、「USB3.2-Gen2 、Display Port 、Power Delivery、Thunderbolt 3」に対応。有線LANではガビット・イーサネット・コントローラー (1GbE) を搭載。無線LANではWi-Fi 6が選べる。 |
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※DELLは、「顧客満足度調査 2019-2021年 デスクトップPC部門3年連続1位」 ※出典-日経コンピュータ 2020年9月3日号より
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