デルパソコンか、自作パソコンか/PCケース偏
![自作パソコンのケース](../../z_im/custom/jisaku_pccase.jpg)
パソコンパーツを格納し、パソコン自体の外観デザインともいうべき、PCケース。
しかし、外見だけではなく、パソコン内部をしっかり冷却するエアフロー(空気の流れ)やできるだけ騒音を抑えるためのパーツなので、意外に選択が難しいパーツです。自作パソコンでは数千円の格安ケースから10万円近くするものまであります。
アルミ素材をふんだんに使った高級PCケースや、イルミネーションで派手なもの、アクリル樹脂の透明ケースなど様々です。
PCケースサイズはマザーボードの規格に合わせATXやMicro ATXなどがあり、自作パソコンのほとんどはATXとMicro ATXです。ATXのPCケースなら「大は小をかねる」で、Micro ATXも搭載できます。
![Micro ATXマザーボードを取り付ける](../../z_im/custom/jisaku_atxmicroatx.jpg)
▲ATXのPCケースにMicro ATXのマザーボードを取り付けた自作パソコン。
下のほうにまだゆとりがあります。基本的にMicro ATXは、ATXから拡張スロットを減らしたと思えばいいです。
ATXは1996年にインテルが提唱したフォームファクタで、2009年現在も続いています。
つまり、自作パソコンなら中身を代えるだけで、PCケースをずっと使い続けることができます。これならATX仕様の高価なPCケースを購入しても、ATX規格がなくならない限りは損になりません。![ドスパラパソコン](../../z_im/imagelot/dos.gif)
▲ちなみにこれは、ドスパラのパソコン。既存の低価格PCケースに自社ブランドのロゴを付けただけ。パソコン専門店が販売する「ショップパソコン」は自作パソコンと同等ですが、PCケースが結構しょぼい傾向にあります。パソコンメーカーほど販売台数はありませんから、オリジナル・デザインを生産することはほとんどないでしょう。ショップパソコンは、自分の代わりに自作パソコンを組み立ててもらっていると思えば、分かりやすいですね。後々、自分好みのPCケースを別途購入して、移植する使い方も出来ます。
デルパソコンではどうか/PCケース偏
![Studio Desktopカット写真](../../z_im/review2/540_210.jpg)
自作パソコンではありませんからATX、Micro ATXとかは関係ありません。マザーボードがデル独自の形状なので、それにあわせたPCケースです。つまり「デルパソコンのPCケース=製品そのもの」になります。
ATXやMicro ATXにしてくれれば、「自作パソコン用に、PCケースを流用することができるのに」と残念に思いますが、そうしない理由は推測できます。
おそらく、中身をすり替えた粗悪品が中古市場に流れて、DELLブランドに傷がつくことを避けるためでしょう。
勝手な要望ですが、デル旧製品のPCケースをデルに送り、中身をすべて新パーツに交換してくれる販売方法があると面白いですね。PCケースはいわば器みたいなものですから、本来は流用可能なはずです。環境対策になると思うのですが、やっぱりコストがかかっちゃうんでしょうね。
デルパソコンは基本的にマザーボードと電源ユニットが独自の形状なので、「PCケース、マザーボード、電源ユニット」の3つは切り離すことのできないパーツと理解しておきましょう。自作パソコンでいうと、「ベアボーン」と同じですね。
「ベアボーン」とは、PCケース購入時にすでに「PCケース、マザーボード、電源ユニット」が組み込まれているものをいいます。小型のサイコロ型PCに多く、基本的に「PCケース、マザーボード、電源ユニット」が独自なので交換ができません。
ユーザーは、CPU、光学ドライブ、ハードディスク、メモリ、OSを個人で用意し、組み立てます。![dellパソコン](../../z_im/custom/jisaku_inspiron530s.jpg)
デルパソコンは「ベアボーン」クラスの自作カスタマイズが可能です。しかし、このような省スペース型はすでにキチキチ状態なので、拡張性のあるモデルのほうが楽しめます。
(無論、デルの保証対象外になりますよ。確実に動作が安定する保証もありません。)
PCケースが流用できないとなると、あとのチェック項目は「見た目のよさ」と「エアフローの構造」です。
まず、見た目のよさですが、昔のデルと違って今は随分デザインや質感が良くなりました。デルはコストパフォーマンスが売りですから、PCケースにコストをかけすぎるわけにもいかないでしょうし、あまりチープなのも敬遠されてしまいます。ターゲット層の多いInspironシリーズやStudioシリーズは、バランスの取れた見栄えだと思います。
大手家電メーカーのパソコンの値下がりやデザイン力に、随分意識するようになったのでしょう。デルパソコンは、中途半端な自作パソコンよりかはるかに見栄えのよさがあります。エアフローについては、私が見るかぎりでは問題ないと思います。
■デルパソコンか、自作パソコンか
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■デルパソコンか、自作パソコンか/PCケース偏
■デルパソコンか、自作パソコンか/電源ユニット偏
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■デルパソコンか、自作パソコンか/ドライブ・メモリ偏
■デルパソコンか、自作パソコンか/OS編
■自作パソコン同等、ショップパソコンの紹介!
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